肩こりに効くとされるツボを紹介していきます。自分で押しやすいものが多いかと思いますので、ツボ押しをする際の参考にしてみてください。
天柱(てんちゅう)
天柱は首の後ろ側にあるツボです。後頭部の髪の生え際辺り、首の後ろにある太い筋肉のすぐ外側にあるとされています(左右両側にあります)。
生え際付近を触ると、首の後ろに太い筋肉があるのがわるかと思います。そこから左右両方の外側に指をずらしていくと、筋肉の端にくぼみがあり、その辺りに天柱があるとされています。押してみてズーンと響くような感覚があるとも言われているので、それを目安に探してみるのも良いでしょう。
このツボは肩こりの他にも、頭痛、頭の重苦しい感じなどにも効果があるようです。押すときは両手の親指を使って押すと良いとされており、ツボに指を当てた状態でゆっくり頭を前後に動かして刺激するのも効果的と言われています。
風池(ふうち)
風池も首の後ろ側にあるツボです。先に紹介した天柱のツボから、大体親指1本分外側の少しだけ上に位置していると言われています。
うなじの辺りを触ると、首の後ろにある筋肉の外側にくぼみがあるとされ、風池はその辺りに位置しているそうです。うなじ付近のくぼみを目安に探してみると良いようです。
このツボは肩こりの他、目の疲れ、頭痛などにも効果があると見られています。さらに風邪にも有効とされており、熱っぽかったり咳が出たりといった症状にも効果を発揮すると言われています。
風池を押すときも天柱同様、両手の親指を使って押すと良いようです。また、ツボに親指を当てた状態で、ゆっくり頭を前後に動かして刺激するのも良いとされています。
他にも、テーブルに肘をついて頬杖をつくような体勢になり、肘を支えにして頭の重みを利用し、親指の腹にツボを押しつけるようにして刺激を与える、という方法もあるようです。
百会(ひゃくえ)
頭頂部にある百会というツボも、肩こりに効果があると言われています。顔の真ん中に線が通っていると考えたとき、その線と両耳を結んだ線とが交わった位置にあるとされます。
このツボを見つけるときには、両手の親指を耳に当てて頭に手を回したとき、両手の中指がぶつかり合うポイントを目印にすると良いようです。
百会は肩こり改善の他にも、不眠の改善にも効果があるとされ、イライラやストレスなどを抑えてリラックスをもたらす効果があるとも言われています。他にも、抜け毛など髪のトラブルにも効果を発揮するとみられています。
押すときは両手の中指を使い、心地良いと感じるくらいの強さで10~20回程度、息を吐きながら刺激すると良いそうです。
肩井(けんせい)
肩井は肩の上にあるツボです。首の付け根と肩の先とを結んだ線上の中央辺りにあると言われています。
手を体の前に斜めにするようにして、反対側の肩に手を置いてみます。そのとき、大体中指が当たるくらいの位置にこのツボがあるとされています。乳頭から肩の上へ手を移動させ、その周辺で凝っていると感じる部分を目安に探すのも良いようです。
このツボを押すときは、それぞれ肩とは反対側の手の中指と人差し指で刺激すると良いと言われています。肩こりの他にも、頭痛や腕の痛みなどにも有効とされています。
天髎(てんりょう)
天髎も肩こりに効くツボとして知られています。場所は肩の上、先に紹介した肩井のすぐ後ろ辺りにあるとされています。
肩に手を乗せて少し背中側に移動させ、肩甲骨が一番とがっている部分を探し、その辺りで痛みを感じるところを目安にすると良いようです。
このツボを刺激するときは中指を使い、皮膚に対して垂直に力がかかるようにして押すと良いと言われています。このツボも左右両方にあるので、両側とも刺激すると良いそうです。
肩外愈(けんがいゆ)
肩外愈というツボも肩こりに効果があるとされています。このツボは肩甲骨のすぐ側、左右両方に位置しています。
肩外愈を探すときは、肩甲骨の上端、背中側の方を押すと痛みを感じたり響くような感じがあったりするところを目安にすると良いようです。
このツボは肩こりの中でも、特に肩の後ろ辺りに痛みを感じるときに効果的という説があります。肩こりの他にも、頭痛や腕の痛みがあるとき、腕が上がりにくいときなどにも効果があると見られています。
肩中兪(けんちゅうゆ)
肩中兪も肩こりに有効なツボと言われています。首を前に倒した状態で首の後ろ(少し背中寄り)に触ると、背中の上側にぽこっと骨が飛び出しているのがわかるかと思います。そこから両側に、大体指3本分外に距離を取った辺りにこのツボがあるとされています。
このツボは肩こりの他、疲れ目や風邪にも効果があると言われています。このツボを刺激するときは中指を当てて、体の中心に向かって力を加えるように押すと良いそうです。
欠盆(けつぼん)
肩こりに効くツボとして、欠盆というツボも挙げられるようです。欠盆は乳頭からまっすぐ上に上がった、鎖骨のすぐ上にあるくぼみに位置しているそうです。
このツボを刺激すると、肩の前側の筋肉や、耳の後ろ側から鎖骨に向かっての筋肉のこりが改善されると言われています。パソコンを使った作業をする機会の多い人、重い荷物を持つ機会の多い人などは特にこうした筋肉がこることが多いと見られているため、このツボを刺激すると良いようです。
ツボがある側とは反対側の手を使い、心地良いと感じるくらいの力で刺激すると良いと言われています。両手を交差させる形でツボを抑え、ゆっくり首を回すのも効果的のようです。
欠盆はリンパが流れている場所ともされており、肩こりの他にも、喉の不調、顔色のくすみの改善にも有効と考えられています。
外関(がいかん)
肩こりに加え、肩や首のこりによって引き起こされるめまいにも効果があると言われているのが外関というツボだそうです。外関は腕の外側(手の甲の側)にあります。
手首を上に反らせると、手首のところにしわができると思います。そこから大体指3本分、肘の方へ移動させた辺りにこのツボがあるとされています。
このツボは肩こりやめまいの他にも、偏頭痛などにも効果があるようです。皮膚に対し垂直に力が加わるように、心地良く感じる程度の強さで押すと良いそうです。
足三里(あしさんり)
足三里も肩こりに効果があるツボと言われています。このツボは万能ツボとも呼ばれており、胃腸の調子を整える、足の疲れやむくみ改善、体力増強などにも幅広く効果を発揮するそうです。
このツボは膝下にあります。膝のお皿の下(外側)にあるくぼみに指を当て、大体指4本分下がったところにあるとされています。押すと響くような感じがあるのでそれを目安にすると良いようです。
足三里を押すときは、膝を曲げた状態でふくらはぎを両手で包み込むようにし、両手の親指を重ねて指の腹の部分で少し強めに刺激すると良いそうです。
※ココロとカラダの教科書 | welq [ウェルク]より抜粋
整体千鳥